電気工事の大手に転職して、様々な面でバージョンアップしたい!と思ったら、まずは何をすべきか。
それは中小の電気工事会社との違いを理解することです。
なぜなら、同じ電気工事会社であっても、中小と大手では大きな違いがあるから。
こちらのページでは、実際に大手の電気工事会社が求める人材や、スキル、資格などなど、実例も参考にしながらまとめて紹介します。

必要な人材に、ワイはなる!
未経験者から1,000万円を稼ぐ7ステップの第5ステップとして、電気工事大手の求人をチェックする記事になります。


電気工事大手の会社が求める人材とは


電気工事の腕よりも大事なこと
電気工事大手が求める人材というのは、電気工事の技術力がある人というより、現場管理能力のある人材です。
大手企業では、電気工事は賃金の安い下請けを活用し、コストの高い自社の社員には主に現場の施工管理を担当させるといった構造になっています。
電気工事大手では、年単位での大規模な現場も多く、工事に関わる人員は何百人単位となることも珍しくありません。
そのような現場で、作業員や作業工程をまとめるのが施工管理の仕事であり、大手の電気工事会社では、現場管理のスキルがある人材が求められるのです。
会社としての重責
大手の施工というと、大規模で社会インフラ等に大きな影響を及ぼすケースも多く、その責任は非常に重いもの。品質や安全面はもちろん、納期やコストといった要素も重要です。
多数の作業員をまとめ、安全かつ確実に施工をするためには、施工管理が欠かせません。
会社の信頼や信用に大きく関わる部分ですので、これに関わる人材も同じように他には依存できない重要な部分なのです。
電気工事大手に転職するために必要な資格とは
電気工事会社の大手では、施工管理のできる人材が必要とされているという事がわかったところで、次に必要な資格について見ていきましょう。
電気工事大手を狙うならこの資格
電気工事の大手では、
- 電気工事士
- 電気工事施工管理技士
といった資格が求められることが多くあります。
電気工事士とは
電気工事士は、一種と二種があり、
- 第一種では最大電力500キロワット未満の工場やビルでの工事
- 第二種では600ボルト以下の一般住宅や店舗の設備工事
を行うことができます。
施工管理をする上でも、ときには電気工事を自分で行う必要もあるため、大手の電気工事会社への転職を考えるなら必須の資格と言えるでしょう。
電気工事施工管理技士とは
電気工事施工管理技士の資格は、国土交通省の
建設工事に従事する者の技術力の向上を図るため
一般財団法人建設業振興基金(https://www.fcip-shiken.jp/)
という目的により行われる技術検定(国家資格)です。この資格を持っていれば、相応の技術力を持っていることの証明となり、大手転職への強力な武器となります。



電気工事士と施工管理は強力な武器!!
電気工事施工管理技士の受験資格も押さえておこう
電気工事施工管理技士の資格には、1級と2級の試験があり、受験資格には、学歴に応じた実務経験年数などといった条件があります。
たとえば、2級電気工事施工管理技士を高卒で受験する場合、
- 指定学科卒の場合⇒卒業後3年以上の実務経験
- 指定学科以外卒の場合⇒卒業後4年6ヶ月以上の実務経験
がそれぞれ必要で、1級ならさらに長い期間での実務経験が必要です。
ですが、第一種電気工事士免状の交付を受けている場合には、実務経験年数がなくても受験可能となります。また、第二種電気工事士免状の交付を受けていれば、通算で1年以上の実務経験があれば受験可能となります。
こうした面から考えても、電気工事士の資格は持っておくと大きな違いがあるのです。



ワイは電気工事士免許で施工管理の試験を受けたんや。
電気工事大手の求人で現状をチェックせよ


つづいて実際の求人事例として、電気工事大手4社のキャリア採用をチェックしてみましょう。
関電工のキャリア採用
関電工のキャリア採用では、
- 電気工事施工管理
- 環境・土木・その他工事施工管理
- 設計エンジニア
といった採用枠があり、それぞれに必要な資格が掲示されています。
電気工事施工管理に必要な資格
- 電気工事施工管理技士
- 第三種電気主任技術者
- 計装士
環境・土木・その他工事施工管理
- 管工事施工管理技士
- 土木施工管理技士
設計エンジニアに必要な資格
- 電気工事施工管理技士
- 第三種電気主任技術者
きんでんのキャリア採用
きんでんのキャリア採用では、
- 電気電子系
- 機械系
での採用枠があります。
電気電子系の応募条件
- 気系学科出身高専卒
- 施工管理実務経験を3年以上
- 1級電気工事施工管理技士または第三種電気主任技術者資格
機械系の応募条件
- 建築設備系学科または機械系学科出身高専卒以上
- 施工管理実務経験を3年以上
- 1級管工事施工管理技士資格
トーエネックのキャリア採用
トーエネックのキャリア採用では、
- 上場企業での施工管理
- 管工事施工管理
- 電気工事施工管理
- 電気通信工事施工管理
- 住宅リフォームの施工管理
といった採用枠があります。
上場企業での施工管理の応募条件
- 高卒以上
- 電気工事士(第一種または第二種)
- 管工事に関する現場管理・設備設計 1年以上
管工事施工管理の応募条件
- 高卒以上
- 管工事に関する現場管理・設備設計経験1年以上
電気工事施工管理の応募条件
- 高卒以上
- 電気工事士(第一種または第二種)必須
電気通信工事施工管理の応募条件
- 高卒以上
- 電気工事士(第一種または第二種)必須
住宅リフォームの施工管理の応募条件
- 高卒以上
- 建築施工管理技士の有資格者(1級)
- 建築士の有資格者(1級または2級)
日本電設工業のキャリア採用
日本電設工業のキャリア採用では、
- 一般電気工事の技術業務(施工管理等)
- 空調・衛生設備工事の技術業務(施工管理、設計・積算等)
- 情報通信工事の技術業務(施工管理等)
といった採用枠があります。
一般電気工事の技術業務(施工管理等)に必要な資格
1級または2級電気工事施工管理技士
空調・衛生設備工事の技術業務(施工管理、設計・積算等)に必要な資格
1級または2級管工事施工管理技士
情報通信工事の技術業務(施工管理等)に必要な資格
工事担任者DD第一種



採用する企業からみても資格はわかりやすい条件なんやな
実例として大手電気工事会社4社のキャリア採用での応募条件などをチェックしてみましたが、やはり電気工事士と電気工事施工管理技士といった資格保有者や、施工管理経験者への需要の高さがよくわかりますね。
第二種電気工事士の資格取得には受験資格というのがありませんが、第一種電気工事士の免状交付には、試験合格に加えて3年以上の実務経験が必要です。
第一種電気工事士取得は第二種よりハードルは高いですが、資格保有者は電気工事施工管理技士の受験資格で、実務経験なしでもOKとなるといった優遇措置があり、トータルでみるとかなりの年月を節約できることになるのです。
電気工事士も、電気工事施工管理技士も、試験合格、免状交付まで、計画的に目標を立てることがとても大切な資格で、大手の電気工事会社を目指すならここを攻略していかなければなりません。
電気工事会社大手の求める人材のまとめ


大手電気工事会社への転職を狙うならまずは大手がどういった人材を求めているのか、自分の働きたい環境が本当にそこにあるのか、といったことをしっかり検討していきましょう。
必要な資格としては、電気工事士の資格、そこから施工管理の経験を重ねて電気工事施工管理技士を目標としていくのが近道になります。
また、資格以外でもCADのスキルなども必須と言えます。
大手を目指すのであれば、こうしたことを視野に入れて、じっくりと実務経験を重ねていきましょう。
年収1,000万円への7ステップはこちらになります。


ひとつずつ階段を登るように読み進めてくださいね。