「教育訓練給付制度って聞いたことがあるけどイマイチ理解できていない。」「どうやらお得に通信講座を受けられるらしいけど、自分の興味のある講座が対象か調べるのがめんどくさい。」そのように感じている方もいらっしゃると思います。
今回の記事では、電気工事士の講座を受ける人に向けて、対象の講座や給付金制度を利用する際の注意点を書いています。
この記事では、下記の3点を解説します。
- 教育訓練給付金とは?
- 電気工事士通信講座を受講する方法
- 教育訓練給付金のQ&A
国の制度はわかりにくいと感じると思いますが、知らなくて損をしないようにしましょう。
すぐに対象講座を知りたい方はこちらをどうぞ。
教育訓練給付制度とは?
教育訓練給付制度では、厚生労働大臣の指定を受けた講座を受講・修了し、ハローワークに申請することで、受講費用の一部の給付を受けることができる制度です。
教育訓練給付制度には、下記の2種類があります。
- 一般教育訓練給付金
- 特定一般教育訓練給付金
電気工事士の資格は一般教育訓練給付金の対象です。
1.費用の20%(最大10万円)が戻ってくる
教育訓練給付制度を利用することで、自分で支払った通信講座の受講費用が10万円を限度に受講料の20%がハローワークから支給されます。ただし、4千円未満の場合は支給されません。
2.雇用保険に入っている在職者
教育訓練給付制度は、一定期間は雇用保険の被保険者である必要があります。
在職者で支給を受けるためには、下記の2つの条件があります。
- 初めての場合:被保険者の期間が通算1年以上ある
- 利用経験がある場合:被保険者の期間が通算3年以上ある
3.離職者には条件がある
離職者が給付金の申請をする場合は、下記の2つの条件があります。
- 初めての場合:退職日の翌日から1年以内で、被保険者の期間が通算1年以上ある
- 利用経験がある場合:退職日の翌日から1年以内で、被保険者の期間が通算3年以上ある
過去に教育訓練給付金を受給したことがある場合は、過去の受講開始日以降の支給要件期間が3年以上必要となるため、一度に複数の講座は利用できないので注意しましょう。
正式な文書ではわかりにくいため、一部の文言をわかりやすいように割愛しています。
給付を受けたい場合は、受講する運営元に確認しましょう。
参考に厚生労働省の教育訓練給付金制度のページはこちらになります。
電気工事士講座を受講する方法は?
教育訓練給付制度を受講するには、厚生労働大臣指定の教育訓練講座を受講する必要があります。
厚生労働大臣の指定になっていない電気工事士の通信講座もありますので、教育訓練給付制度を使って受講を希望する人は注意をしましょう。
教育訓練給付金制度の対象講座一覧表
厚生労働省の教育訓練給付金制度のページで調べた給付金制度の対象講座が下記の表になります。
運営会社 | 講座名 | 給付金の対象 |
---|---|---|
生涯学習のユーキャン | 第二種電気工事士講座 | ◯ |
たのまな通信講座(ヒューマンアカデミー) | 第二種電気工事士受験講座
![]() | ☓ |
JTEX(日本技能教育開発センター) | 第二種電気工事士合格講座
![]() | ☓ |
翔泳社アカデミーの通信講座 | 第二種電気工事士講座
![]() | ◯ |
SAT | 第二種電気工事士講座 | ◯ |
資格の学校TAC | 電気工事士 | ☓ |
CIC(日本建設情報センター) | 第二種電気工事士 受験対策講座 | ☓ |
NHK学園 | 第二種電気工事士受験講座 | ☓ |
日本エネルギー管理センター | 第二種電気工事士 | ☓ |
教育訓練給付金を使える通信講座の運営者は限られていますので、受給を希望する方は間違えないようにしましょう。
厚生労働大臣の検索システムでは、ユーキャンと翔泳社、SATの第二種電気工事士講座が対象になります。
たのまなやJTEX、NHK学園はすべてJTEXのテキストを使用しており、価格を抑えた内容になっていますので、給付金の手続きをする手間がなく価格を重視したい方は、こちらがおすすめです。
支給の条件
教育訓練給付制度を支給してもらうための注意事項はこちらになります。
- 講座申込時に教育訓練給付制度を利用したいと伝える
- 本人確認を求められるので書類を提出する
- 課題の提出し、修了証をもらう
申請の手順
下記の手順で受講~支給申請まで進めましょう。
1.講座を申し込む
講座を申込の際に自分で教育訓練給付制度を利用するかどうか選択する必要があります。
教材が到着したら講座の運営者に身分証明書の提出をしましょう。
2.受講・修了する
講座で設定されている指定の期間内に受講し、修了課題で一定の点数を取得して修了証明書を手に入れましょう。
3.申請手続きをする
教育訓練の終了後、修了証明書が発行されてから一か月以内に、下記の書類を本人が住居地のハローワークに提出して申請手続きをします。
- 教育訓練給付金支給申請書
- 教育訓練修了証明書
- 講座の領収書
- 本人・住居所確認書類
- マイナンバー確認書類
- 雇用保険被保険者証(コピー可)または雇用保険受給資格者証
- 振込希望口座のコピー
提出書類が審査され、約一か月程度で費用の20%が希望の口座に振り込まれるケースが多いようです。
【Q&A】教育訓練給付制度のここが知りたい

教育訓練給付制度について、よくある質問をまとめました。
Q:勤務先にバレることはありませんか?
教育訓練給付制度は自分自身でハローワークに申請するものなので、勤務先に知られることはありません。
ただし、必要書類の雇用保険被保険者証を会社が一括で管理している場合は、会社にそのコピーをもらう必要があります。
どうしても会社に知られたくない場合は、ハローワークで雇用保険被保険者証の再発行を依頼することも可能です。
Q:インターネットでの申請はできますか?
教育訓練給付制度はインターネットで申請できません。
病気やケガ、一か月を超える長期の海外出張等その他やむを得ない理由がある場合は、郵送や代理人による対応も可能です。
やむを得ない事情がある場合は、ハローワークに相談してみましょう。
Q:給付金が振り込まれるタイミングを教えてください。
講座受講の終了日の翌日から一か月以内に申請する必要があります。
申請手続きをしてから、申請後約一か月程度で振り込まれることが多いようです。
Q:途中で退会した場合は給付金を受けられますか?
途中で講座を退会した場合や決められた期限内に講座を終えられなかった場合は、給付金を受け取ることができません。
Q:試験に合格しないと給付金を受け取ることはできませんか?
資格試験の結果が思わしくなかった場合でも、講座の受講期間を守り、課題を終了すれば給付金を受け取ることができます。
Q:中小企業でも教育給付金制度は適用されますか?
会社の規模に関わらず、雇用保険の被保険者であれば利用できます。
Q:受講料のほかに給付金の対象になるものはありますか?
教育訓練経費とは、講座に対して支払った入学金や最大1年分の受講料が対象になります。
受験料や、講座で必須ではない補講費用、受講のために購入したパソコンなどの機器は含まれていません。
まとめ:資格取得に教育訓練給付制度を利用しよう
教育訓練給付金制度を説明しましたが、会社員として雇用保険の被保険者であれば利用できる制度です。
知らないと損をしますので、制度を理解しておきましょう。
当サイトでは、未経験からの第二種電気工事士の取得にはもっともサポートが充実しているユーキャンの第二種電気工事士講座をおすすめしています。
仕事をしながら勉強のモチベーションを維持するのは大変ですので、通信講座を使って勉強する環境を整えましょう。
